肋骨フックは脊椎固定術における近位隣接椎間障害予防に有効か?―有限要素法を用いた検証
はじめに:脊椎固定術の術後合併症である近位隣接椎間後弯変形(PJK)に対し,有効な予防法は確立されていない.今回われわれは,PJK予防の新しいデバイスとして肋骨フックを開発し,それがPJK予防になりうるかについて有限要素法を用いて検討した.方法:T6からT10椎体および肋骨の3次元モデルを作成し,T9を最上位固定端(UIV)とし,フック,横突起フック(T8に設置)使用,肋骨フック(第7肋骨に設置)使用の3条件で,T6椎体に軸荷重および前屈モーメントを加えた際の各椎体にかかる相当応力を調査した.結果:UIV+1にかかる椎体相当応力の平均値は,軸荷重(200 N)+前屈モーメント(5 Nm)を加え...
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Veröffentlicht in: | Journal of Spine Research 2024/07/20, Vol.15(7), pp.988-993 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | はじめに:脊椎固定術の術後合併症である近位隣接椎間後弯変形(PJK)に対し,有効な予防法は確立されていない.今回われわれは,PJK予防の新しいデバイスとして肋骨フックを開発し,それがPJK予防になりうるかについて有限要素法を用いて検討した.方法:T6からT10椎体および肋骨の3次元モデルを作成し,T9を最上位固定端(UIV)とし,フック,横突起フック(T8に設置)使用,肋骨フック(第7肋骨に設置)使用の3条件で,T6椎体に軸荷重および前屈モーメントを加えた際の各椎体にかかる相当応力を調査した.結果:UIV+1にかかる椎体相当応力の平均値は,軸荷重(200 N)+前屈モーメント(5 Nm)を加えた際,フックでは0.723 MPa,横突起フック使用では0.715 MPa,肋骨フック使用では0.625 MPaと肋骨フックで最も小さかった.結論:肋骨フックを用いることでUIV+1にかかる相当応力を減じることが示唆された. |
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ISSN: | 1884-7137 2435-1563 |
DOI: | 10.34371/jspineres.2024-0703 |