遅発性神経障害 (脊髄~円錐部) を伴う骨粗鬆症性椎体骨折の後方固定術に除圧併用は必要なのか?
「要旨」はじめに:骨粗鬆症性椎体骨折(OVF:osteoporotic vertebral fracture)で遅発性神経障害を来した患者に対し, 後方脊柱固定術に除圧術を併用するか議論がある. 本研究の目的は, 除圧術併用の意義について検討することである. 対象と方法:2011年から2018年にOVFで遅発性神経障害をきたし, 後方脊柱固定術を行った21例を対象とした. 固定に除圧を追加した群を除圧群(n=10), 追加しなかった群を非除圧群(n=11)として手術侵襲及び合併症, 術後成績を比較検討した. 結果:年齢および性別に両群の間に有意差は認められなかった. 術前の硬膜管横断面積及び骨...
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Veröffentlicht in: | Journal of Spine Research 2021-09, Vol.12 (9), p.1181-1187 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」はじめに:骨粗鬆症性椎体骨折(OVF:osteoporotic vertebral fracture)で遅発性神経障害を来した患者に対し, 後方脊柱固定術に除圧術を併用するか議論がある. 本研究の目的は, 除圧術併用の意義について検討することである. 対象と方法:2011年から2018年にOVFで遅発性神経障害をきたし, 後方脊柱固定術を行った21例を対象とした. 固定に除圧を追加した群を除圧群(n=10), 追加しなかった群を非除圧群(n=11)として手術侵襲及び合併症, 術後成績を比較検討した. 結果:年齢および性別に両群の間に有意差は認められなかった. 術前の硬膜管横断面積及び骨片占拠率も両群で有意差は認められなかった. 手術時間は除圧群227分に対して非除圧群151分で除圧群の方が有意に長かった(P=0.02). 出血量は, 除圧群325ml, 非除圧群260mlであった(P=0.26). 術後改良Frankel分類は, 両群全例でD2以上まで改善していた. 結語:遅発性神経障害を伴うOVFに対する後方固定術において, 神経症状の回復に強い関連がみられず除圧の意義は少ないと思われた. |
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ISSN: | 1884-7137 |