頚椎後縦靭帯骨化症の骨化進展と骨代謝動態の解析

はじめに:我々はCTを用いた頚椎後縦靱帯骨化症(OPLL)の3次元画像解析を確立し,骨化進展危険因子を若年と肥満と報告した.本研究の目的は新たに骨代謝動態も調査し,骨化進展予測のバイオマーカー確立を検討することである.対象と方法:画像解析並びに骨代謝動態を調査したOPLL 44例(男性26例,女性18例,平均年齢61歳)を対象とした.3次元解析にて年毎増加率を算出し,骨代謝動態は通常項目に血清25(OH)D・血清iPTH・血清FGF-23・血清P1NP・血清TRACP-5b,骨形成抑制蛋白の血清Sclerostin・血清Dkk-1を調査した.先行研究でのOPLL椎弓形成術後の年毎増加率が7.5...

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Veröffentlicht in:Journal of Spine Research 2021/09/20, Vol.12(9), pp.1167-1173
Hauptverfasser: 勝見, 敬一, 渡辺, 慶, 平野, 徹, 大橋, 正幸, 山崎, 昭義, 溝内, 龍樹, 石川, 裕也, 佐藤, 雅之, 和泉, 智博, 川島, 寛之
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:はじめに:我々はCTを用いた頚椎後縦靱帯骨化症(OPLL)の3次元画像解析を確立し,骨化進展危険因子を若年と肥満と報告した.本研究の目的は新たに骨代謝動態も調査し,骨化進展予測のバイオマーカー確立を検討することである.対象と方法:画像解析並びに骨代謝動態を調査したOPLL 44例(男性26例,女性18例,平均年齢61歳)を対象とした.3次元解析にて年毎増加率を算出し,骨代謝動態は通常項目に血清25(OH)D・血清iPTH・血清FGF-23・血清P1NP・血清TRACP-5b,骨形成抑制蛋白の血清Sclerostin・血清Dkk-1を調査した.先行研究でのOPLL椎弓形成術後の年毎増加率が7.5%であったため,8%以上を進展群,未満を非進展群とし関連因子を検討した.結果:単変量解析では年齢,BMI,血清P,血清TRACP-5bで有意差を認め,多変量解析では年齢のみ有意差を認めた.結語:骨化進展危険因子は若年と肥満に加え,低P血症と血清TRACP-5b低値が示唆された.共に骨代謝に深く関係する項目であり,日々の診療において容易に測定可能である.骨化進展の重要なバイオマーカーとなる可能性があり,今後も検討が必要である.
ISSN:1884-7137
2435-1563
DOI:10.34371/jspineres.2021-0047