脊柱靭帯骨化の広がりが頚椎機能に与える影響―全国多施設前向き調査・JOSL CT study

後縦靭帯骨化症(OPLL)を含めた脊柱靭帯骨化症は,骨化進展が特徴的な疾患であり,これまでに様々な研究が行われてきている.しかしながら,頚椎機能については不明な点も多く,全脊椎における骨化の広がりと頚椎機能の関係についても,詳細な検討は行われていなかった.我々は厚労科研脊柱靭帯骨化症研究班所属の全国16施設より収集された,頚椎OPLL非手術例の基礎データ,全脊椎CT画像を前向きに収集した238例の頚椎機能について解析し,骨化の広がりが頚椎機能に与える影響を検討した.頚椎機能はJOACMEQの頚椎機能ドメインを用い評価した.平均のJOACMEQ頚椎機能は65.9点であり,頚椎前屈・後屈・回旋機能...

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Veröffentlicht in:Journal of Spine Research 2021/09/20, Vol.12(9), pp.1087-1093
Hauptverfasser: 勝見, 敬一, 平井, 高志, 吉井, 俊貴, 名越, 慈人, 西村, 空也, 森, 幹士, 竹内, 一裕, 牧, 聡, 中村, 雅也, 松本, 守雄, 大川, 淳, 川口, 善治
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:後縦靭帯骨化症(OPLL)を含めた脊柱靭帯骨化症は,骨化進展が特徴的な疾患であり,これまでに様々な研究が行われてきている.しかしながら,頚椎機能については不明な点も多く,全脊椎における骨化の広がりと頚椎機能の関係についても,詳細な検討は行われていなかった.我々は厚労科研脊柱靭帯骨化症研究班所属の全国16施設より収集された,頚椎OPLL非手術例の基礎データ,全脊椎CT画像を前向きに収集した238例の頚椎機能について解析し,骨化の広がりが頚椎機能に与える影響を検討した.頚椎機能はJOACMEQの頚椎機能ドメインを用い評価した.平均のJOACMEQ頚椎機能は65.9点であり,頚椎前屈・後屈・回旋機能のうち,回旋機能が最も制限を受けていた.高い頚部VASスコアと全脊椎OPLL架橋数の増加が頚椎機能不良因子であった.本稿は我々の研究を中心に,他の論文のレビューを加えた脊柱靭帯骨化症の頚椎機能に関する総説である.
ISSN:1884-7137
2435-1563
DOI:10.34371/jspineres.2021-0043