臨地実習指導者の役割遂行下における看護実践
目的: 臨地実習指導者の役割遂行下における看護実践の実態を解明し, 看護のロールモデルとしての役割遂行を支援するための基礎資料を得ることである. 方法: データ収集には参加観察法(非参加型)を用い, 指導者と学生の2者間および指導者と学生, 患者の3者間の相互行為場面をデータ収集し, 質的帰納的に分析した. 結果: 収集した32現象は, 指導者6名, 学生7名などによる79相互行為場面で構成された. 分析の結果は, 指導者の役割遂行下における看護実践10コアカテゴリを明らかにした. それは, 【データと観察の徹底に基づく客観的判断と経験的判断による回復支援】【アセスメント伝達反復による患者への...
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Veröffentlicht in: | 千葉看護学会会誌 2022-02, Vol.27 (2), p.49-57 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的: 臨地実習指導者の役割遂行下における看護実践の実態を解明し, 看護のロールモデルとしての役割遂行を支援するための基礎資料を得ることである. 方法: データ収集には参加観察法(非参加型)を用い, 指導者と学生の2者間および指導者と学生, 患者の3者間の相互行為場面をデータ収集し, 質的帰納的に分析した. 結果: 収集した32現象は, 指導者6名, 学生7名などによる79相互行為場面で構成された. 分析の結果は, 指導者の役割遂行下における看護実践10コアカテゴリを明らかにした. それは, 【データと観察の徹底に基づく客観的判断と経験的判断による回復支援】【アセスメント伝達反復による患者への回復過程認知支援】【学生を巻き込んだ標準化された看護行為の遂行】【遂行機能査定による自立支援の進行と判断不十分による回復の妨げ】【異変感知による援助再考の機会を逃した援助継続】等である. 考察: 指導者の役割遂行下における看護実践10コアカテゴリは, 「学生のロールモデルとなる患者の回復過程を支援する看護実践」と「学生の学習を妨げ患者の回復過程を脅かす看護実践」の2つの特徴を持つことを示した. 指導者は, 指導することに重点を置くのではなく, 看護実践者として自己の看護を学生に見せることが, 看護のロールモデルとしての機能を発揮する. そのため, 役割遂行支援に向け, 指導者の看護実践能力向上に資する支援方法を検討する必要性が示唆された. |
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ISSN: | 1344-8846 |