3年次編入学生の学士課程入学時における看護学修得上の特徴を踏まえた教育内容の検討
本研究の目的は, 看護系大学3年次編入学生の学士課程入学時における看護学修得上の特徴を踏まえ, 編入学における導入教育方法を検討することである. 編入学直後に書かれた編入生自身の看護実践レポートを研究対象とし, レポートから事例に対する看護者の認識, 看護過程を振り返る認識を抽出, 看護学修得上の特徴を質的帰納的に明らかにした. 分析の結果, 1. 医療現場の条件を自身の看護実践の限界と見做し, 直面した問題に解決の方向性を見出すことができずにいる. 2. 自己の経験を根拠として実践するため, 取り得る選択肢の幅が限定されている. 3. 不全感やジレンマなど経験によって生じた感情があるが故に,...
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Veröffentlicht in: | 千葉看護学会会誌 2011-12, Vol.17 (2), p.39-45 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 本研究の目的は, 看護系大学3年次編入学生の学士課程入学時における看護学修得上の特徴を踏まえ, 編入学における導入教育方法を検討することである. 編入学直後に書かれた編入生自身の看護実践レポートを研究対象とし, レポートから事例に対する看護者の認識, 看護過程を振り返る認識を抽出, 看護学修得上の特徴を質的帰納的に明らかにした. 分析の結果, 1. 医療現場の条件を自身の看護実践の限界と見做し, 直面した問題に解決の方向性を見出すことができずにいる. 2. 自己の経験を根拠として実践するため, 取り得る選択肢の幅が限定されている. 3. 不全感やジレンマなど経験によって生じた感情があるが故に, 自己の看護過程を対象化することが困難である. 4. 看護過程の評価の際に, 患者の自尊感情や病気の受容といった心理的側面が重要視され, 看護一般の規準が適用されない. が明らかになった. 以上をふまえ, 編入生に看護学修得を促すには, それまでの臨床経験を対象化し, 自己評価することを通して, 科学的な認識の形成を促す教育内容が必要であるとの結論を得た. |
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ISSN: | 1344-8846 |