筋萎縮性側索硬化症 (ALS) 患者介護人の仕事の継続における困難とそれに対する対処
「抄録」目的 : 県が実施するALS在宅療養者派遣事業に登録している介護人は, 仕事内容にどのような困難さを感じ, それをどのように対処し現在まで仕事を継続するに至ったのか明らかにし, 介護人派遣事業の充実のため, 県や保健所が担うべき役割について考察する. 方法 : 宮城県ALS在宅療養者介護人派遣事業の登録介護人のうち5人を対象に, 半構造的面接法によるデータ収集を行った. 結果 : 介護人の困難さの特徴として『ALS疾患の特異性に伴う患者・家族への対応の困難さ』, 『ALS患者・家族との関係づくりの困難さ』, 『一貫したケア提供のためのチーム体制づくりの困難さ』がみられた. 困難へ対処と...
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Veröffentlicht in: | 日本公衆衛生看護学会誌 2014-10, Vol.3 (1), p.22-30 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「抄録」目的 : 県が実施するALS在宅療養者派遣事業に登録している介護人は, 仕事内容にどのような困難さを感じ, それをどのように対処し現在まで仕事を継続するに至ったのか明らかにし, 介護人派遣事業の充実のため, 県や保健所が担うべき役割について考察する. 方法 : 宮城県ALS在宅療養者介護人派遣事業の登録介護人のうち5人を対象に, 半構造的面接法によるデータ収集を行った. 結果 : 介護人の困難さの特徴として『ALS疾患の特異性に伴う患者・家族への対応の困難さ』, 『ALS患者・家族との関係づくりの困難さ』, 『一貫したケア提供のためのチーム体制づくりの困難さ』がみられた. 困難へ対処として, 『自己調整力』による対処と, 『周囲からのサポート』があった. 仕事を継続し『ALS患者介護人としての自己肯定感』を得ていた. 結論 : 本研究により, 1) 困難さの共有化と心理的負担軽減への対応, 2) ケアの目的と情報の共有化によるケアチームの連携強化, 3) 仕事内容の周知, 4) 法的整備や報酬問題への対策を視野に入れた保健師活動が示唆された. |
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ISSN: | 2187-7122 |