レボチロキシン内服中の甲状腺機能低下症母体から出生した児における生後早期の甲状腺機能
甲状腺機能低下症を指摘され,妊娠中にレボチロキシン(LT4)を内服した妊婦から出生した児の生後早期の甲状腺機能について後方視的に検討した。対象はLT4内服中の甲状腺機能低下症母体から出生した32名である。出生直後および日齢4のTSHとFT4値を診療録から抽出した。母体のLT4内服量は25-125μg/日であった。出直後,臍帯血のTSHとFT4値の中央値はそれぞれ6.114μIU/mL,0.99ng/dLで,日齢4ではそれぞれ2.929μIU/mL,183ng/dLであった。甲状腺機能異常を呈した児は,臍帯血で19名(59%),日齢4で13名(41%)であった。日齢4で異常を呈した13名のうち追...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本病院総合診療医学会雑誌 2024/07/31, Vol.20(4), pp.189-194 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 甲状腺機能低下症を指摘され,妊娠中にレボチロキシン(LT4)を内服した妊婦から出生した児の生後早期の甲状腺機能について後方視的に検討した。対象はLT4内服中の甲状腺機能低下症母体から出生した32名である。出生直後および日齢4のTSHとFT4値を診療録から抽出した。母体のLT4内服量は25-125μg/日であった。出直後,臍帯血のTSHとFT4値の中央値はそれぞれ6.114μIU/mL,0.99ng/dLで,日齢4ではそれぞれ2.929μIU/mL,183ng/dLであった。甲状腺機能異常を呈した児は,臍帯血で19名(59%),日齢4で13名(41%)であった。日齢4で異常を呈した13名のうち追跡できた11名は全員加療せず日齢51までに甲状腺機能が正常化した。LT4内服中の甲状腺機能低下症母体から出生した児において,甲状腺機能異常は一過性で治療せずに正常化する可能性がある。 |
---|---|
ISSN: | 2185-8136 2758-7878 |
DOI: | 10.60227/jhgmwabun.20.4_189 |