中等症新型コロナウイルス感染症回復後に遷延性肺病変を呈した 2 例

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に伴う肺病変は,比較的特徴的な所見を示し,通常数週~数か月以内に消失する症例が多いが, 重症化症例の中には肺病変が器質化し,呼吸器症状が遷延する症例も散見される。今回我々は急性期から一定期間経過後に新たな肺病変を認めた症例を経験した。いずれの症例も急性期は比較的典型的な画像所見を認めたが,退院後および退院直前に新たな間質性肺炎像を認め遷延した。重症COVID-19から回復した患者の特徴として持続的な生理的障害を伴う線維化が過去に報告されているが,調べ得た範囲では,中等症の症例で,急性期から亜急性期にかけて再燃ないし新たな間質性...

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Veröffentlicht in:日本病院総合診療医学会雑誌 2022/11/30, Vol.18(6), pp.422-427
Hauptverfasser: 中山, 大, 藤原, 学, 中山, 晴夫, 中山, 文枝, 渡邉, 聡子, 石井, 敦
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に伴う肺病変は,比較的特徴的な所見を示し,通常数週~数か月以内に消失する症例が多いが, 重症化症例の中には肺病変が器質化し,呼吸器症状が遷延する症例も散見される。今回我々は急性期から一定期間経過後に新たな肺病変を認めた症例を経験した。いずれの症例も急性期は比較的典型的な画像所見を認めたが,退院後および退院直前に新たな間質性肺炎像を認め遷延した。重症COVID-19から回復した患者の特徴として持続的な生理的障害を伴う線維化が過去に報告されているが,調べ得た範囲では,中等症の症例で,急性期から亜急性期にかけて再燃ないし新たな間質性肺炎所見を呈した報告はなく,示唆に富む症例と考えられたので,若干の文献的考察を加え報告する。
ISSN:2185-8136
2758-7878
DOI:10.60227/jhgmwabun.18.6_422