気腫性変化を基礎に有する肺炎患者の予後予測 ~A-DROP と Goddard 分類を組み合わせた AG-DROP による評価法

A-DROPによる肺炎重症度と Goddard 分類による気腫性変化の重症度を併用した新たな肺炎重症度分類(AG-DROP)を作成し,その予後予測能を検証した。地域基幹病院において胸部CTで気腫性変化を認めた肺炎患者 181 名の診療録より,患者背景及び A-DROP,Goddard 分類,入院中死亡を調査した。Goddard 分類での 2 名の医師の評価者間一致率を確認の上で平均 8 点以上の中等症以上の気腫性変化に対し,A- DROP に 1 点を加える 6 点満点の AG-DROPを作成した。入院中死亡予測の ROC 曲線下面積(95% CI)は A-DROP 0.69(0.60-0.7...

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Veröffentlicht in:日本病院総合診療医学会雑誌 2022/09/30, Vol.18(5), pp.332-339
Hauptverfasser: 大槻, 拓矢, 家, 研也, 廣瀬, 雅宣, 本橋, 伊織, 土屋, 知也, 相原, 茉里, 櫛渕, 澪, 八木橋, 国博, 奥瀬, 千晃, 松田, 隆秀, 大平, 善之
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:A-DROPによる肺炎重症度と Goddard 分類による気腫性変化の重症度を併用した新たな肺炎重症度分類(AG-DROP)を作成し,その予後予測能を検証した。地域基幹病院において胸部CTで気腫性変化を認めた肺炎患者 181 名の診療録より,患者背景及び A-DROP,Goddard 分類,入院中死亡を調査した。Goddard 分類での 2 名の医師の評価者間一致率を確認の上で平均 8 点以上の中等症以上の気腫性変化に対し,A- DROP に 1 点を加える 6 点満点の AG-DROPを作成した。入院中死亡予測の ROC 曲線下面積(95% CI)は A-DROP 0.69(0.60-0.78)に対しAG-DROP 0. 71(0. 61-0. 80)と向上し,AG- DROPの入院中死亡に対する粗オッズ比は 1.78(1.22-2.59)であった。AG-DROPは気腫性変化のある患者の肺炎予後予測に有用な可能性がある。
ISSN:2185-8136
2758-7878
DOI:10.60227/jhgmwabun.18.5_332