電解質異常と内分泌異常を伴ったアトピー性皮膚炎の小児例 -症例報告と既報の集積
電解質異常として低ナトリウム(Na)血症と高カリウム(K)血症,内分泌異常としてアルドステロン(Ald)高値を伴ったアトピー性皮膚炎の乳児 3 例を経験した。そのような患児の臨床的特徴を見出すため,低Na血症を合併し,Ald値が測定された症例を検索した。我々の 3 例の他,13 例が抽出され,計 16 例が集積された。全例乳児で男児に多く,湿疹は 14 例(87.5%)で滲出液を伴い,12 例(75%)でステロイド忌避があった。血清Na値,K値,Ald値の中央値はそれぞれ 120mEq/L,6. 8mEq/L,4200pg/mL で,二次性偽性低 Ald 症を示唆する所見であった。電解質異常と...
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Veröffentlicht in: | 日本病院総合診療医学会雑誌 2022/07/31, Vol.18(4), pp.217-224 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 電解質異常として低ナトリウム(Na)血症と高カリウム(K)血症,内分泌異常としてアルドステロン(Ald)高値を伴ったアトピー性皮膚炎の乳児 3 例を経験した。そのような患児の臨床的特徴を見出すため,低Na血症を合併し,Ald値が測定された症例を検索した。我々の 3 例の他,13 例が抽出され,計 16 例が集積された。全例乳児で男児に多く,湿疹は 14 例(87.5%)で滲出液を伴い,12 例(75%)でステロイド忌避があった。血清Na値,K値,Ald値の中央値はそれぞれ 120mEq/L,6. 8mEq/L,4200pg/mL で,二次性偽性低 Ald 症を示唆する所見であった。電解質異常と内分泌学的異常の双方を伴うアトピー性皮膚炎の乳児は,高率にステロイド忌避や皮膚の滲出性病変を認めた。よって,滲出性病変を有するアトピー性皮膚炎の乳児を診療する際,治療介入を要する電解質異常を伴うことを想定する必要がある。 |
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ISSN: | 2185-8136 2758-7878 |
DOI: | 10.60227/jhgmwabun.18.4_217 |