難治性口唇炎と頸部リンパ節腫脹を契機に梅毒と診断した 1 例

症例は特に既往がない 38 歳の女性。当院を受診する 1 ヶ月ほど前から上口唇腫脹が出現した。その後,前頸部リンパ節腫脹も伴うようになり,口唇の症状も改善を認めなかったため精査目的に当院を受診した。生活歴より口唇梅毒の可能性を考え血液検査を施行したところ,RPR定量値 62.50 R.U と高値で活動性梅毒が疑われた。抗菌薬による治療を行ったところ,速やかに症状は改善した。近年は性交様式の多様化や性風俗産業の増加に伴い,口腔咽頭症状を初発症状として受診する梅毒患者が増加傾向にあるため,臨床現場では常に梅毒の可能性を忘れずに診療する必要がある。...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本病院総合診療医学会雑誌 2022/01/31, Vol.18(1), pp.48-52
Hauptverfasser: 妹尾, 和憲, 池田, 晃太郎, 佐藤, 只空, 古本, 健太郎, 永田, 健, 河島, 昌典, 岡本, 良一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:症例は特に既往がない 38 歳の女性。当院を受診する 1 ヶ月ほど前から上口唇腫脹が出現した。その後,前頸部リンパ節腫脹も伴うようになり,口唇の症状も改善を認めなかったため精査目的に当院を受診した。生活歴より口唇梅毒の可能性を考え血液検査を施行したところ,RPR定量値 62.50 R.U と高値で活動性梅毒が疑われた。抗菌薬による治療を行ったところ,速やかに症状は改善した。近年は性交様式の多様化や性風俗産業の増加に伴い,口腔咽頭症状を初発症状として受診する梅毒患者が増加傾向にあるため,臨床現場では常に梅毒の可能性を忘れずに診療する必要がある。
ISSN:2185-8136
2758-7878
DOI:10.60227/jhgmwabun.18.1_48