コントロール不良の2型糖尿病に急性E型肝炎を発症した 1 例
44 歳男性。10 年前に 2 型糖尿病を指摘されたが,3 年前に治療を自己中断した。頭痛,嘔気,食欲不振,体重減少あり当院を受診。入院時黄疸あり,随時血糖 278mg/dl,HbA1c 14.8%,T-Bil 4.8 mg/dl,AST 900U/l,ALT 936U/l とコントロール不良の糖尿病と肝機能障害を認めた。造影CTで肝や胆嚢に異常。IgA-HEV及びHEV-RNAが陽性で,肝機能障害の原因は急性E型肝炎と診断した。強化インスリン療法を導入,肝機能障害は安静,無投薬で改善,臨床症状も消失したため退院した。E型肝炎の感染経路は不明だった。急性E型肝炎は近年,米国や欧州など先進国でも...
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Veröffentlicht in: | 日本病院総合診療医学会雑誌 2021/09/30, Vol.17(5), pp.521-527 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 44 歳男性。10 年前に 2 型糖尿病を指摘されたが,3 年前に治療を自己中断した。頭痛,嘔気,食欲不振,体重減少あり当院を受診。入院時黄疸あり,随時血糖 278mg/dl,HbA1c 14.8%,T-Bil 4.8 mg/dl,AST 900U/l,ALT 936U/l とコントロール不良の糖尿病と肝機能障害を認めた。造影CTで肝や胆嚢に異常。IgA-HEV及びHEV-RNAが陽性で,肝機能障害の原因は急性E型肝炎と診断した。強化インスリン療法を導入,肝機能障害は安静,無投薬で改善,臨床症状も消失したため退院した。E型肝炎の感染経路は不明だった。急性E型肝炎は近年,米国や欧州など先進国でも報告例が多い。本邦でも感染者数が増加,ウイルス性肝炎では最多の疾患となった。肝障害をみた際には生肉の摂食歴を確認すること,また原因不明な肝障害は積極的に急性E型肝炎の検査提出を検討すべきと思われた。 |
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ISSN: | 2185-8136 2758-7878 |
DOI: | 10.60227/jhgmwabun.17.5_521 |