上気道症状の半数以上が発病に先行した2011〜2012年シーズンのインフルエンザ〜36例のアンケート調査より
インフルエンザ感染症は高熱などの全身症状の発現後におくれて上気道症状が併発すると考えられがちである。2011~2012 年シーズンに詳細な症状出現時間の項目を含むアンケート調査を行い,迅速キット陽性インフルエンザ患者 36 例中質問項目 80%以上の記載があり,扁桃炎合併 1 例,発症日不明 1 例を除く 27 例(A型 15 例,B型 12 例)について解析を行った。突然の全身倦怠感とそれに続く進行性の倦怠感が認められるか,発症時点は不明なるも明らかに数時間程度の経過で倦怠感が進行性に悪化したり,高熱が認められた時点をインフルエンザ発症日時とした。発症時とほぼ同時に関節痛(平均 -0.05日...
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Veröffentlicht in: | 日本病院総合診療医学会雑誌 2021/03/31, Vol.17(2), pp.169-175 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | インフルエンザ感染症は高熱などの全身症状の発現後におくれて上気道症状が併発すると考えられがちである。2011~2012 年シーズンに詳細な症状出現時間の項目を含むアンケート調査を行い,迅速キット陽性インフルエンザ患者 36 例中質問項目 80%以上の記載があり,扁桃炎合併 1 例,発症日不明 1 例を除く 27 例(A型 15 例,B型 12 例)について解析を行った。突然の全身倦怠感とそれに続く進行性の倦怠感が認められるか,発症時点は不明なるも明らかに数時間程度の経過で倦怠感が進行性に悪化したり,高熱が認められた時点をインフルエンザ発症日時とした。発症時とほぼ同時に関節痛(平均 -0.05日)・筋肉痛(平均 0.00日)を認めるが,上気道症状である咳嗽(平均-2.89日),鼻汁(平均-1.13日),咽頭痛(平均-0.87日)は発症以前より数時間~ 24時間以上前から発現している症例も多く認められた。このためインフルエンザの発病時期の特定に上気道症状は有用でないと考えられた。 |
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ISSN: | 2185-8136 2758-7878 |
DOI: | 10.60227/jhgmwabun.17.2_169 |