対照的な臨床経過を辿った血管内リンパ腫の 2 症例

症例 1 は 78 歳女性。不明熱の精査加療目的で当院へ転院搬送。精査中,血球貪食症候群を合併して急激に全身状態が増悪し,ヒドロコルチゾンを投与するも第 8 病日に永眠された。病理解剖の結果,血管内リンパ腫(Intravascular lymphoma;IVL)と診断した。症例 2 は 79 歳女性。2 ヶ月前より出現した体重増加と労作時呼吸困難の精査目的で入院。67Gaシンチグラフィーによる肺への異常集積および皮膚生検・骨髄生検の所見により,第 14 病日に肺IVLと診断した。酸素吸入と安静のみで全身状態改善し,第 35 病日に退院となった。IVLの臨床症状は非特異的で,その経過も多彩である...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本病院総合診療医学会雑誌 2021/01/31, Vol.17(1), pp.29-35
Hauptverfasser: 山方, 俊弘, 若栗, 大朗, 上原, 和幸, 須崎, 真, 小野寺, 直子, 小野寺, 麻加, 松田, 直人, 兵働, 英也, 小原, 俊彦, 安武, 正弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例 1 は 78 歳女性。不明熱の精査加療目的で当院へ転院搬送。精査中,血球貪食症候群を合併して急激に全身状態が増悪し,ヒドロコルチゾンを投与するも第 8 病日に永眠された。病理解剖の結果,血管内リンパ腫(Intravascular lymphoma;IVL)と診断した。症例 2 は 79 歳女性。2 ヶ月前より出現した体重増加と労作時呼吸困難の精査目的で入院。67Gaシンチグラフィーによる肺への異常集積および皮膚生検・骨髄生検の所見により,第 14 病日に肺IVLと診断した。酸素吸入と安静のみで全身状態改善し,第 35 病日に退院となった。IVLの臨床症状は非特異的で,その経過も多彩である。通常の検査で診断困難な症状・病態に遭遇した場合はIVLも鑑別に挙げ,ランダム皮膚生検や骨髄生検を積極的に検討すべきである。
ISSN:2185-8136
2758-7878
DOI:10.60227/jhgmwabun.17.1_29