血清抗体法とPCR法によるヘリコバクター・ピロリ (HP) 感染検査結果の検討 - 現状と今後の課題
「要旨」【背景と目的】血清抗HP抗体検査が偽陰性を示し, 胃がん検診や臨床現場において問題となることがある. 本研究ではPCR法によりHPの存在を直接確認し, 血清抗HP抗体価と比較. 抗体価のカットオフ値やPCR法の有用性を検討した. 【方法】上部消化管内視鏡による胃がん検診受診者31名を対象とし, 胃粘膜所見の観察に続き, 各受診者より十二指腸液を採取. PCR法によりHP遺伝子の有無を確認し, 抗HP抗体検査のカットオフ値を10.0 U/mL, 現在ABC検診で提唱されている3.0 U/mLに設定した場合の判定結果と比較検討した. 【結果】PCR法では13例にHP genomic DNA...
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Veröffentlicht in: | 日本病院総合診療医学会雑誌 2021-01, Vol.17 (1), p.8-14 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」【背景と目的】血清抗HP抗体検査が偽陰性を示し, 胃がん検診や臨床現場において問題となることがある. 本研究ではPCR法によりHPの存在を直接確認し, 血清抗HP抗体価と比較. 抗体価のカットオフ値やPCR法の有用性を検討した. 【方法】上部消化管内視鏡による胃がん検診受診者31名を対象とし, 胃粘膜所見の観察に続き, 各受診者より十二指腸液を採取. PCR法によりHP遺伝子の有無を確認し, 抗HP抗体検査のカットオフ値を10.0 U/mL, 現在ABC検診で提唱されている3.0 U/mLに設定した場合の判定結果と比較検討した. 【結果】PCR法では13例にHP genomic DNA(gDNA)が確認された. カットオフ値を10.0 U/mL, 3.0 U/mLとした診断では, それぞれ11例, 14例が陽性であり, PCR法との一致率はそれぞれ87.1%, 93.6%であった. 【結語】カットオフ値を3.0 U/mLに設定した場合, PCR法との一致率は上昇した. PCR法は免疫応答の個人差や菌量の減少など判断に難渋する状況では, 診断手法の一つとして更なる活用を試みる価値がある. |
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ISSN: | 2185-8136 |