緩和ケア病棟入院中患者の心房粗動発作に対し, カルディオバージョンが症状緩和に有効であった 1 例
【目的】終末期のがん患者における頻脈性不整脈発作に対する治療方針については統一された見解はない。特に有症状の場合侵襲的な治療を行うか非常に悩ましい。我々は緩和ケア病棟においてカルディオバージョンを施行し症状緩和に至った症例を経験したので報告する。【症例】肺扁平上皮癌stage 4 で緩和ケア病棟入院中の 62 歳男性。入院中脈拍 140 回/分の頻脈発作及び胸部絞扼感,呼吸困難が出現,心電図上心房粗動を認めた。推定予後が 1ヶ月以上あると予想されたこと,本人が症状緩和を強く望んだことより,ミダゾラムによる鎮静後 50 Jでカルディオバージョン施行,洞調律に戻り頻脈発作は消失,覚醒後著明な症状緩...
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Veröffentlicht in: | 日本病院総合診療医学会雑誌 2019/01/31, Vol.15(1), pp.18-22 |
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Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】終末期のがん患者における頻脈性不整脈発作に対する治療方針については統一された見解はない。特に有症状の場合侵襲的な治療を行うか非常に悩ましい。我々は緩和ケア病棟においてカルディオバージョンを施行し症状緩和に至った症例を経験したので報告する。【症例】肺扁平上皮癌stage 4 で緩和ケア病棟入院中の 62 歳男性。入院中脈拍 140 回/分の頻脈発作及び胸部絞扼感,呼吸困難が出現,心電図上心房粗動を認めた。推定予後が 1ヶ月以上あると予想されたこと,本人が症状緩和を強く望んだことより,ミダゾラムによる鎮静後 50 Jでカルディオバージョン施行,洞調律に戻り頻脈発作は消失,覚醒後著明な症状緩和を自覚された。【結論】終末期のがん患者に頻脈性不整脈が発症した場合,予後及び本人の自覚症状,治療に伴う合併症リスクを踏まえた上でカルディオバージョンが有効な場合がある。 |
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ISSN: | 2185-8136 2758-7878 |
DOI: | 10.60227/jhgmwabun.15.1_18 |