横浜市立大学附属市民総合医療センター総合診療科外来における血液悪性疾患

大学附属病院総合診療科で 2 年間に血液悪性疾患と診断された患者 26 名(全患者の 1.2%)につき調査検討した。疾患別内訳は悪性リンパ腫が 17 名(67%)と最多で,多発性骨髄腫,慢性骨髄性白血病,骨髄増殖症候群,成人T細胞白血病,再生不良性貧血と続いた。悪性リンパ腫では,初発症状がリンパ節などの腫瘤であったのは 50 %にとどまり,残りは非特異的な全身症状であった。病型別の初発症状ではindolent群では腫瘤のみの訴えが多く,aggressive群では腫瘤以外で初発する例が半数近くを占めた。確定診断を得るための病理検査では,経過中生検のタイミングを的確に捉える必要があろう。初発症状が...

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Veröffentlicht in:日本病院総合診療医学会雑誌 2017/05/31, Vol.12(2), pp.9-12
Hauptverfasser: 岩田, 史歩子, 萩原, 彰人, 奈良, 典子, 長谷川, 修
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:大学附属病院総合診療科で 2 年間に血液悪性疾患と診断された患者 26 名(全患者の 1.2%)につき調査検討した。疾患別内訳は悪性リンパ腫が 17 名(67%)と最多で,多発性骨髄腫,慢性骨髄性白血病,骨髄増殖症候群,成人T細胞白血病,再生不良性貧血と続いた。悪性リンパ腫では,初発症状がリンパ節などの腫瘤であったのは 50 %にとどまり,残りは非特異的な全身症状であった。病型別の初発症状ではindolent群では腫瘤のみの訴えが多く,aggressive群では腫瘤以外で初発する例が半数近くを占めた。確定診断を得るための病理検査では,経過中生検のタイミングを的確に捉える必要があろう。初発症状が多岐にわたることは,血液悪性疾患の患者が総合診療科を受診する機会につながりやすい。
ISSN:2185-8136
2758-7878
DOI:10.60227/jhgmwabun.12.2_9