好酸球性血管性浮腫の 1 経験例

24 歳女性,両下腿浮腫を主訴に来院。20XX 年 11 月,来院 10 日前から両下腿に著明な浮腫か出現,両膝に軽度ではあるが疼痛も認めた。来院前日,近医での血液検査で末梢血液中の白血球増多,好酸球増多を認めたため,翌日当科に紹介受診となった。診断に苦慮したものの,再診時にも継続して見られた好酸球の上昇と臨床症状が軽快傾向であった事から,好酸球性血管性浮腫の可能性を考え,皮膚生検を施行した。病理所見では皮下脂肪組織内にごく軽度ではあるが好酸球の浸潤を認め好酸球性血管性浮腫と診断した。治療としてトシル酸スプラタスト投与行ったところ,約 2 ヶ月の経過にて下腿の浮腫は改善し,再発はみられなかった...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本病院総合診療医学会雑誌 2015/03/31, Vol.8(1), pp.13-17
Hauptverfasser: 宇根, 一暢, 横崎, 典哉, 田妻, 進
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:24 歳女性,両下腿浮腫を主訴に来院。20XX 年 11 月,来院 10 日前から両下腿に著明な浮腫か出現,両膝に軽度ではあるが疼痛も認めた。来院前日,近医での血液検査で末梢血液中の白血球増多,好酸球増多を認めたため,翌日当科に紹介受診となった。診断に苦慮したものの,再診時にも継続して見られた好酸球の上昇と臨床症状が軽快傾向であった事から,好酸球性血管性浮腫の可能性を考え,皮膚生検を施行した。病理所見では皮下脂肪組織内にごく軽度ではあるが好酸球の浸潤を認め好酸球性血管性浮腫と診断した。治療としてトシル酸スプラタスト投与行ったところ,約 2 ヶ月の経過にて下腿の浮腫は改善し,再発はみられなかった。外来診療の場で浮腫という比較的多い主訴に対しては,頻度が高く,治療の必要性の高い心・腎・肝疾患や甲状腺機能異常をはじめ多くの鑑別疾患が存在するが,本疾患も特徴的な臨床症状から診断できる重要な疾患であると思われる。
ISSN:2185-8136
2758-7878
DOI:10.60227/jhgmwabun.8.1_13