日本保健物理学会「エックス線被ばく事故検討WG」活動報告: 第1分科会　エックス線利用上の安全規制と現場管理

「I 緒言」「1. WG設立趣旨, 体制及び活動方針」去る2021年5月29日に日本製鉄(株)(兵庫)で発生したエックス線被ばく事故を受け, (一社)日本保健物理学会は, 「被ばく線量評価, 放射線防護, 放射線安全を専門分野とする学会として, (1) 事故の背景, 経緯とその対応に関する関係各所の情報を収集し, 専門家の観点からそれらを分析する. (2) 事故の分析に基づいて教訓を整理し, 安全文化の醸成に資する学会としての見解を発信する. (3) 放射線防護の分野を専門としない方のために, 事故の概要を理解いただくため情報を発信する. (4) 対象とする事故の内容に留まることなく, エックス線の利用に関する広い視野での管理上の問題点, 課題を整理し, 学会としての今後の対応方針を明確にする」ことを目的とした, 「エックス線被ばく事故検討WG」(以下, 本WG)を設置し, 議論を進めてきた.