一般市民の放射線の基礎知識に関するアンケート調査: 放射線の基礎知識の講演会に参加した浪江町民と青森県3市民の比較から
「I 緒論」平成23年3月11日に発生した東日本大震災に伴い, 東京電力(株)・福島第一原子力発電所(以降, 福島原発)の事故が引き起こされた. この事故以降, テレビ, 新聞, 雑誌やインターネットなどのメディアを通じて, 放射線に関するさまざまな情報が発信された. しかし, 専門家による低線量・低線量率被ばくに関する健康影響への見解の相違などが一般市民に対し, 放射線に対する不安や混乱を招くという問題も生じた. これは, 多くの人々が事故以前の生活において放射線を身近に感じる機会が少ない上に放射線に関する教育を受けておらず, その知識が乏しいことが問題であったためと思われる. 事故後の混乱...
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Veröffentlicht in: | 保健物理 2016, Vol.51(2), pp.92-97 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I 緒論」平成23年3月11日に発生した東日本大震災に伴い, 東京電力(株)・福島第一原子力発電所(以降, 福島原発)の事故が引き起こされた. この事故以降, テレビ, 新聞, 雑誌やインターネットなどのメディアを通じて, 放射線に関するさまざまな情報が発信された. しかし, 専門家による低線量・低線量率被ばくに関する健康影響への見解の相違などが一般市民に対し, 放射線に対する不安や混乱を招くという問題も生じた. これは, 多くの人々が事故以前の生活において放射線を身近に感じる機会が少ない上に放射線に関する教育を受けておらず, その知識が乏しいことが問題であったためと思われる. 事故後の混乱を招いた理由の一つとして, 一般市民にとって放射線の知識は理解することが難しいことが挙げられる. 八島らは, 放射線の知識が一般市民に浸透しない理由として, 数値や単位が馴染みにくいこと, 自然放射線の知識がないことなどを挙げている. |
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ISSN: | 0367-6110 1884-7560 |
DOI: | 10.5453/jhps.51.92 |