福島第一原子力発電所事故後の大気中放射性物質濃度測定結果に基づく線量の評価: 東海村周辺住民を対象として

「I 緒論」東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い, 日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所 (原子力機構サイクル研究所) で特別モニタリングとして大気中放射性物質濃度が連続的に測定され, サイクル研究所周辺での吸入摂取に係る線量の暫定値が試算された. この試算は, 事故時に一般住民に対する適切な防護措置を策定するために見積もられる予測線量の算出手法に従っている. 予測線量とは, 屋外に留まり何の防護措置も講じない場合に一般住民が受けるであろうと考えられる線量の推定値のことである. その見積もりは, 屋外の大気中放射性物質濃度に基づき行われる. しかし, 一般住民は屋外にずっと留まらず...

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Veröffentlicht in:保健物理 2013, Vol.48(3), pp.141-149
Hauptverfasser: 竹安, 正則, 住谷, 秀一, 古田, 定昭
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I 緒論」東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い, 日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所 (原子力機構サイクル研究所) で特別モニタリングとして大気中放射性物質濃度が連続的に測定され, サイクル研究所周辺での吸入摂取に係る線量の暫定値が試算された. この試算は, 事故時に一般住民に対する適切な防護措置を策定するために見積もられる予測線量の算出手法に従っている. 予測線量とは, 屋外に留まり何の防護措置も講じない場合に一般住民が受けるであろうと考えられる線量の推定値のことである. その見積もりは, 屋外の大気中放射性物質濃度に基づき行われる. しかし, 一般住民は屋外にずっと留まらず屋内にも滞在するため, 予測線量は一般住民が実際に受けた線量とは異なる. また, 予測線量見積もりの際に用いられる線量への換算係数として, 各核種の化学形に関わらず各核種に対する最大値が採用される.
ISSN:0367-6110
1884-7560
DOI:10.5453/jhps.48.141