血管内皮細胞のtube formationにおよぼす低出力レーザー照射の影響 - 線維芽細胞とのco-cultureによる検討

「緒言」近年, 歯科臨床においてレーザー治療は盛んに行われ, なかでも低出力レーザー治療 (low reactive level laser treatment=LLLT) が創傷治癒促進, 骨形成促進, 血流の改善および疼痛緩和などを目的として幅広く応用されている. 低出力レーザーの創傷治癒の促進効果については, 動物実験でレーザー照射部位の上皮化の促進, 微小血管および肉芽組織の増加等が見られるとの報告があり, 事実, 生体においても治癒促進効果は確認されている. 一方で, レーザーの作用機序についてはほとんど解明されておらず, レーザー治療の理論的裏づけを獲得するための基礎的な研究が急務...

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Veröffentlicht in:奥羽大学歯学誌 2008-03, Vol.35 (1), p.25-34
Hauptverfasser: 西上堅二, 茂呂祐利子, 安部仁晴, 中川敏浩
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」近年, 歯科臨床においてレーザー治療は盛んに行われ, なかでも低出力レーザー治療 (low reactive level laser treatment=LLLT) が創傷治癒促進, 骨形成促進, 血流の改善および疼痛緩和などを目的として幅広く応用されている. 低出力レーザーの創傷治癒の促進効果については, 動物実験でレーザー照射部位の上皮化の促進, 微小血管および肉芽組織の増加等が見られるとの報告があり, 事実, 生体においても治癒促進効果は確認されている. 一方で, レーザーの作用機序についてはほとんど解明されておらず, レーザー治療の理論的裏づけを獲得するための基礎的な研究が急務となっている. In vitroにおいて, 創傷治癒に関連する線維芽細胞, 血管内皮細胞, 上皮細胞といった細胞にレーザー照射を行った結果では, 至適な照射エネルギーは異なるものの, それぞれ細胞の増殖, 分化の促進やたんぱく質, DNA合成量の増加等がみられると報告されており, これは動物実験でのレーザーの効果と一致する.
ISSN:0916-2313