外来処方箋の発行様式が異なるがん拠点病院の外来化学療法に対する保険薬局薬剤師の薬学的管理の比較

「要旨和訳」近年, がん化学療法は外来へと移行しており, 有害事象の早期発見のために病院と地域の保険薬剤師の間で連携がなされている. それにより, 保険薬剤師は投薬情報を把握することができ, 安全な薬物療法に貢献できる. しかし, 外来院内調剤を行っている医療機関の地域では, 連携に関する報告が少なく不明な点が多い. そこで今回, 現状を把握し今後の連携を構築するために, 院外処方箋を発行し保険薬局と連携を行っているがん診療連携拠点病院(拠点病院)と, 外来院内調剤で保険薬局と連携を行えていない拠点病院, それぞれの診療エリアの保険薬局薬剤師に, 抗がん剤の薬学的管理に関する実態調査を行い比較...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本臨床腫瘍薬学会雑誌 2022-07, Vol.26, p.16-22
Hauptverfasser: 平井俊明, 栗原晋太郎, 礒貝明彦, 橋本佳浩, 堀川俊二, 渡邊英晶, 山下大介, 安保圭介
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨和訳」近年, がん化学療法は外来へと移行しており, 有害事象の早期発見のために病院と地域の保険薬剤師の間で連携がなされている. それにより, 保険薬剤師は投薬情報を把握することができ, 安全な薬物療法に貢献できる. しかし, 外来院内調剤を行っている医療機関の地域では, 連携に関する報告が少なく不明な点が多い. そこで今回, 現状を把握し今後の連携を構築するために, 院外処方箋を発行し保険薬局と連携を行っているがん診療連携拠点病院(拠点病院)と, 外来院内調剤で保険薬局と連携を行えていない拠点病院, それぞれの診療エリアの保険薬局薬剤師に, 抗がん剤の薬学的管理に関する実態調査を行い比較した. 調査結果から, 両地域間で指導方法や内容, 有害事象の確認方法に大きな違いはなかった. 従って, 拠点病院が外来院内調剤であることが, 地域の保険薬剤師の服薬指導に及ぼす影響は少ないことが示唆された. このことから, 連携は可能と考えられた.
ISSN:2189-129X