非小細胞肺癌患者におけるニボルマブの効果予測因子の検討

「要旨和訳」ニボルマブは, ヒト型抗ヒトProgrammed cell death 1 (PD-1)モノクローナル抗体として癌免疫療法に用いられている. 本剤のT細胞活性化作用により, 過度の免疫反応に起因すると考えられる免疫関連有害事象(immune-related adverse events: irAE)が現れることがあり, irAE発見の遅れは症状の重篤化に繋がることがある. しかし, 実臨床における有害事象の発現率や発現時期, また奏効率などの有効性に関する報告は少なく, 治療中止や治療変更の判断が難しい. 本研究は, ニボルマブを投与した患者における治療開始早期での効果予測因子の探...

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Veröffentlicht in:日本臨床腫瘍薬学会雑誌 2019-07, Vol.11, p.13-21
Hauptverfasser: 梅原健吾, 山佳織, 後藤桂輔, 岡崎泰香, 若本あずさ, 初山多恵, 本庄統, 佐藤秀紀
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨和訳」ニボルマブは, ヒト型抗ヒトProgrammed cell death 1 (PD-1)モノクローナル抗体として癌免疫療法に用いられている. 本剤のT細胞活性化作用により, 過度の免疫反応に起因すると考えられる免疫関連有害事象(immune-related adverse events: irAE)が現れることがあり, irAE発見の遅れは症状の重篤化に繋がることがある. しかし, 実臨床における有害事象の発現率や発現時期, また奏効率などの有効性に関する報告は少なく, 治療中止や治療変更の判断が難しい. 本研究は, ニボルマブを投与した患者における治療開始早期での効果予測因子の探索を目的として行った. 2015年12月から2017年3月までに当院にてニボルマブ(3mg/kg 2週間毎)を投与した既治療進行性非小細胞肺癌患者を調査対象とした. 解析対象症例41名を部分奏効(partial response: PR)群12名と進行(progressive disease: PD), 安定(stable disease: SD)群29名に分類し比較検討した. 年齢の中央値においてPR群はSD+PD群よりも有意に高齢であった(73歳 vs 64歳, p=0.02). 組織型では扁平上皮癌の患者がPR群で有意に多く(75% vs 31%, p
ISSN:2189-129X