高齢者における非利き手での短時間箸操作運動学習に関連する脳内ネットワークの検討
【目的】高齢者における, 非利き手での短時間の箸操作学習に関連する, 安静時脳内ネットワークの解明を目的とした。【方法】右利きの健常高齢群と若年群, 各20名を対象とした。左手で9分間箸操作を練習し, 箸操作技能と, 安静時fMRIで取得した脳の安静時機能的結合 (RSFC) における, 練習前後変化と, 両者の相関関係を検討した。【結果】箸操作技能は両群とも練習後に有意に向上した。RSFCは, 高齢群では右一次運動野 (M1)–左角回のRSFCが練習後に有意に増加し, その変化は箸操作技能の向上と相関していた。若年群では右M1–左縁上回, 右M1–左小脳第II脚のRSFCが練習後に増加し,...
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Veröffentlicht in: | 臨床神経生理学 2024/04/01, Vol.52(2), pp.85-94 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】高齢者における, 非利き手での短時間の箸操作学習に関連する, 安静時脳内ネットワークの解明を目的とした。【方法】右利きの健常高齢群と若年群, 各20名を対象とした。左手で9分間箸操作を練習し, 箸操作技能と, 安静時fMRIで取得した脳の安静時機能的結合 (RSFC) における, 練習前後変化と, 両者の相関関係を検討した。【結果】箸操作技能は両群とも練習後に有意に向上した。RSFCは, 高齢群では右一次運動野 (M1)–左角回のRSFCが練習後に有意に増加し, その変化は箸操作技能の向上と相関していた。若年群では右M1–左縁上回, 右M1–左小脳第II脚のRSFCが練習後に増加し, 右M1–左小脳第II脚の変化は箸操作技能の向上と相関していた。【結論】高齢群において非利き手での箸操作学習初期段階には, 右M1–左角回という, 若年群とは異なる安静時ネットワークが関連していたことが示唆された。 |
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ISSN: | 1345-7101 2188-031X |
DOI: | 10.11422/jscn.52.85 |