小児急性血液浄化療法後の長期フォローアップと支持療法

新生児・小児にとって,急性血液浄化療法(blood purification therapy:BPT)・急性腎障害(acute kidney injury:AKI)後の人生は長く,合併症を抑止し健全な人生を送ることは重要である。急性BPT・AKI後,腎機能が低下した場合,慢性腎臓病管理を要する。新生児では,AKI後早期の腎機能低下の検出率は低く,血圧の上昇や微量アルブミン尿,推定糸球体濾過量の低下などを指標とし,新生児期から若年成人期までのフォローアップを要する。また,成長・発達,身体的・精神的な健康状態,社会適応などの包括的な評価を,経時的かつ多面的に行う。必要時,発達支援・療育医療・薬物療...

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Veröffentlicht in:日本急性血液浄化学会雑誌 2020/06/01, Vol.11(1), pp.33-40
Hauptverfasser: 澤田, 真理子, 吉崎, 加奈子, 渡部, 晋一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:新生児・小児にとって,急性血液浄化療法(blood purification therapy:BPT)・急性腎障害(acute kidney injury:AKI)後の人生は長く,合併症を抑止し健全な人生を送ることは重要である。急性BPT・AKI後,腎機能が低下した場合,慢性腎臓病管理を要する。新生児では,AKI後早期の腎機能低下の検出率は低く,血圧の上昇や微量アルブミン尿,推定糸球体濾過量の低下などを指標とし,新生児期から若年成人期までのフォローアップを要する。また,成長・発達,身体的・精神的な健康状態,社会適応などの包括的な評価を,経時的かつ多面的に行う。必要時,発達支援・療育医療・薬物療法,就学・就労支援などを行う。成長ホルモン低下症や甲状腺機能低下症を合併した場合,ホルモン補充療法などの治療を行う。急性BPT・AKI後,小児専門各科と連携して全人的なフォロー及び支持療法を要する。長期的に介入が必要な症例は,成人科への移行医療を進めていくべきである。
ISSN:2185-1085
2434-219X
DOI:10.34325/jsbpcc.11.1_33