単一施設における小児急性血液浄化療法の治療経験: Vascular access選択の重要性
1996年1月から2009年6月までに当院で経験した,体重30kg未満の小児に体外循環を用いた急性血液浄化療法の施行症例を対象として検討した。対象となったのは16例で,体重10kg未満が3例,10kg以上15kg未満が9例,15kg以上20kg未満が2例,20kg以上30kg以下が2例であった。それぞれの症例で平均3.4回の血液浄化が施行されていた。急性血液浄化療法の適応となった原疾患は川崎病が最多の10例で,劇症肝炎が2例,多発性硬化症における視神経炎の増悪が2例と続いた。対象となった全16例中14例で単純血漿交換療法が行われていた。ほぼ全例で右鎖骨下静脈にVascular access(V...
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Veröffentlicht in: | 日本急性血液浄化学会雑誌 2010/12/01, Vol.1(1), pp.120-123 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1996年1月から2009年6月までに当院で経験した,体重30kg未満の小児に体外循環を用いた急性血液浄化療法の施行症例を対象として検討した。対象となったのは16例で,体重10kg未満が3例,10kg以上15kg未満が9例,15kg以上20kg未満が2例,20kg以上30kg以下が2例であった。それぞれの症例で平均3.4回の血液浄化が施行されていた。急性血液浄化療法の適応となった原疾患は川崎病が最多の10例で,劇症肝炎が2例,多発性硬化症における視神経炎の増悪が2例と続いた。対象となった全16例中14例で単純血漿交換療法が行われていた。ほぼ全例で右鎖骨下静脈にVascular access(VA)が確保されていた。中止もしくは中断せざるを得なかった理由として血圧低下が2例,カテーテルトラブルによる脱血・送血不良が4例で,その他の症例では血液浄化療法を中断することなく安全に施行できた。小児における体外循環を用いた急性血液浄化療法では十分な血流量を確保することが治療の継続に不可欠であり,そのためには適切なVAを確保することが重要であることが確認された。 |
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ISSN: | 2185-1085 2434-219X |
DOI: | 10.34325/jsbpcc.1.1_120 |