高齢者におけるバンコマイシン短期間投与の薬剤性腎機能障害に関するリスク因子解析
「緒言」 日本は高齢化の進行が著しく, 75歳以上の高齢者(以下後期高齢者と略す)は平成30年時点で総人口の14.2%まで増加し, 65~74歳人口(総人口の13.9%)を上回っている. 後期高齢者は医療行為の曝露が増加するとともに, 医療機関外の介護施設を行き来することもあり, 薬剤耐性菌の定着や感染, 感染伝播が問題となっている. 特に, 基礎疾患の治療における易感染状態や, 繰り返す感染症の治療から薬剤耐性菌の出現がより深刻化している. 中でもmethicillin-resistant Staphylococcus aureus(以下MRSAと略す)は代表的な薬剤耐性菌で, 医療機関のみ...
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Veröffentlicht in: | 日本老年薬学会雑誌 2020/12/31, Vol.3(3), pp.70-77 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」 日本は高齢化の進行が著しく, 75歳以上の高齢者(以下後期高齢者と略す)は平成30年時点で総人口の14.2%まで増加し, 65~74歳人口(総人口の13.9%)を上回っている. 後期高齢者は医療行為の曝露が増加するとともに, 医療機関外の介護施設を行き来することもあり, 薬剤耐性菌の定着や感染, 感染伝播が問題となっている. 特に, 基礎疾患の治療における易感染状態や, 繰り返す感染症の治療から薬剤耐性菌の出現がより深刻化している. 中でもmethicillin-resistant Staphylococcus aureus(以下MRSAと略す)は代表的な薬剤耐性菌で, 医療機関のみならず市中感染としても広がっている. バンコマイシン点滴静注(vancomycin;以下VCMと略す)は, MRSAに対する抗菌治療薬として重要であり, 多岐にわたるMRSA感染症の治療薬として推奨されている. |
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ISSN: | 2433-4065 2433-4065 |
DOI: | 10.34316/jsgp.3.3_70 |