抗IL-6受容体抗体tocilizumabによる反応性AAアミロイドーシス合併関節リウマチの治療経験
「はじめに」アミロイドA (以下AA) アミロイドーシスは慢性炎症性疾患の経過中に続発する反応性アミロイドーシスとして知られている. 今回, 反応性AAアミロイドーシスを合併した関節リウマチ (以下RA) に対し, 抗IL-6受容体抗体製剤であるトシリズマブ (以下TCZ) を用いてRAと腎・消化管アミロイドーシスの臨床症状をともに改善できた症例を経験したので報告する. 「症例」症例 : 80歳女性. 主訴 : 両膝関節の腫脹と疼痛の持続. 既往歴 : 腰椎圧迫骨折, 右難聴, 両白内障等. 現病歴 : 5年前に近医でRAと診断され, 複数の抗リウマチ薬 (以下DMARDs) 及びメトトレキサ...
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Veröffentlicht in: | 日本関節病学会誌 2015-12, Vol.34 (4), p.615-619 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」アミロイドA (以下AA) アミロイドーシスは慢性炎症性疾患の経過中に続発する反応性アミロイドーシスとして知られている. 今回, 反応性AAアミロイドーシスを合併した関節リウマチ (以下RA) に対し, 抗IL-6受容体抗体製剤であるトシリズマブ (以下TCZ) を用いてRAと腎・消化管アミロイドーシスの臨床症状をともに改善できた症例を経験したので報告する. 「症例」症例 : 80歳女性. 主訴 : 両膝関節の腫脹と疼痛の持続. 既往歴 : 腰椎圧迫骨折, 右難聴, 両白内障等. 現病歴 : 5年前に近医でRAと診断され, 複数の抗リウマチ薬 (以下DMARDs) 及びメトトレキサート (以下MTX) 等で加療されていた. 2013年初め頃から慢性的な貧血が出現, 同年8月頃から持続する下痢が出現, 2014年2月頃から四肢の浮腫が出現増悪したためネフローゼ症候群疑いとして精査加療目的で当院腎臓内科に入院. |
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ISSN: | 1883-2873 |