人工股関節置換術術中に発生する臼蓋側インプラント周囲のOccult Fractureの検討

「はじめに」近年, 人工股関節置換術 (以下THA) においてセメントレスカップの使用は増加傾向にあり, 北米ではほとんどの症例でセメントレスカップが使用されている. セメントレスカップの設置に際しては, line-to-lineでリーミングし設置する方法と, アンダーリーミングでプレスフィットさせる方法とがあるが, 本邦においてはプレスフィットさせスクリュー固定を追加する方法が一般的である. その場合, 術中の臼蓋側インプラント周囲骨折が発生することがあるが, その発生頻度はそれほど高くなく, その危険因子などの検討は困難である. 過去の報告では, セメントレスステム挿入の際に生じる大腿骨側...

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Veröffentlicht in:日本関節病学会誌 2015, Vol.34 (2), p.141-151
Hauptverfasser: 長谷川和宏, 加畑多文, 楫野良知, 岩井信太郎, 黒田一成, 藤田健司, 井上大輔, 山本崇司, 土屋弘行, 前田亨
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」近年, 人工股関節置換術 (以下THA) においてセメントレスカップの使用は増加傾向にあり, 北米ではほとんどの症例でセメントレスカップが使用されている. セメントレスカップの設置に際しては, line-to-lineでリーミングし設置する方法と, アンダーリーミングでプレスフィットさせる方法とがあるが, 本邦においてはプレスフィットさせスクリュー固定を追加する方法が一般的である. その場合, 術中の臼蓋側インプラント周囲骨折が発生することがあるが, その発生頻度はそれほど高くなく, その危険因子などの検討は困難である. 過去の報告では, セメントレスステム挿入の際に生じる大腿骨側インプラント周囲骨折の発生頻度は2.95~27.8%と報告されているのに対し, セメントレスカップ挿入の際に発生する臼蓋側インプラント周囲骨折は0.4%と報告されており, ステム側と比較してその頻度は低いと考えられている.
ISSN:1883-2873