人工膝関節全置換術 (TKA) 患者における膝蓋腱再建術後の感染に対するSalvage手術

「はじめに」人工膝関節全置換術 (以下TKA) 後の膝蓋腱断裂の治療は困難で, さらに膝蓋腱再建術後に感染を併発する状況はより深刻で治療の選択には十分な検討が必要である. 今回TKA後の膝蓋腱断裂に対し再建術が行なわれたが, 感染を発症した2例を経験した. 1例はTKA再置換術と同時に同種骨膝蓋腱を用いて伸展機構を再建し, 1例は関節固定術を行なった症例について報告する. 「症例1」61歳, 女性. 主訴 : 左膝関節痛, 伸展制限. 現病歴 : 10年前より両膝痛があり, 両側変形性膝関節症の診断で2009年3月右TKA, 7月左TKAをそれぞれ施行された. しかし, 左TKA術後3週で転倒...

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Veröffentlicht in:日本関節病学会誌 2014-07, Vol.33 (2), p.189-194
Hauptverfasser: 相川淳, 岩瀬大, 東山礼治, 南谷淳, 峯岸洋次郎, 高野昇太郎, 成瀬康治, 峰原宏昌, 高相晶士, 占部憲
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」人工膝関節全置換術 (以下TKA) 後の膝蓋腱断裂の治療は困難で, さらに膝蓋腱再建術後に感染を併発する状況はより深刻で治療の選択には十分な検討が必要である. 今回TKA後の膝蓋腱断裂に対し再建術が行なわれたが, 感染を発症した2例を経験した. 1例はTKA再置換術と同時に同種骨膝蓋腱を用いて伸展機構を再建し, 1例は関節固定術を行なった症例について報告する. 「症例1」61歳, 女性. 主訴 : 左膝関節痛, 伸展制限. 現病歴 : 10年前より両膝痛があり, 両側変形性膝関節症の診断で2009年3月右TKA, 7月左TKAをそれぞれ施行された. しかし, 左TKA術後3週で転倒し右内側側副靭帯断裂と左膝蓋腱断裂を受傷した. 人工靭帯を用いた膝蓋腱再建術が行なわれたが, 術後リハビリ開始後に左膝伸展不能および歩行困難となり2010年1月に当院を紹介され受診となった.
ISSN:1883-2873