当院における膝離断性骨軟骨炎の治療方針および成績

「はじめに」膝離断性骨軟骨炎 (以下OCD) とは後天的な軟骨下骨の分離病変で, 若年者に多く, その病因として炎症, 遺伝, 虚血, 骨化異常, 繰り返しの外傷など種々の報告がある. 膝OCDの治療法として, ギプス固定や運動禁止などによる保存治療や, ドリリング, 骨片再固定, 骨軟骨柱移植, 培養軟骨細胞移植などの様々な種類の手術治療が報告されており, 治療法の決定には, 骨端線閉鎖の有無, X線像 (以下XP) やMRIなどの画像所見や関節鏡所見, 部位や大きさ, 病変の安定性などの多数の因子が影響する. そのため膝OCDには部位を示すAichroth分類などの他に, XPによるBru...

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Veröffentlicht in:日本関節病学会誌 2013, Vol.32 (2), p.137-143
Hauptverfasser: 平岩秀樹, 酒井忠博, 濱田恭, 中島基成, 石塚真哉, 小田智之, 高松晃, 山下暁士, 石黒直樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」膝離断性骨軟骨炎 (以下OCD) とは後天的な軟骨下骨の分離病変で, 若年者に多く, その病因として炎症, 遺伝, 虚血, 骨化異常, 繰り返しの外傷など種々の報告がある. 膝OCDの治療法として, ギプス固定や運動禁止などによる保存治療や, ドリリング, 骨片再固定, 骨軟骨柱移植, 培養軟骨細胞移植などの様々な種類の手術治療が報告されており, 治療法の決定には, 骨端線閉鎖の有無, X線像 (以下XP) やMRIなどの画像所見や関節鏡所見, 部位や大きさ, 病変の安定性などの多数の因子が影響する. そのため膝OCDには部位を示すAichroth分類などの他に, XPによるBruckl分類や, MRIによるNelson分類, De Smet分類, 関節鏡によるICRS-OCD分類など様々な種類の分類があり, これらのうち当院では, 特にMRIと関節鏡の分類を重要視し, 骨端線閉鎖の有無とMRI所見により手術適応を決め, さらに関節鏡所見を加えたもので手術方法を最終決定している.
ISSN:1883-2873