日本人に合わせた人工膝関節の現状と問題点 - FINE(R) Total Knee Systemのコンセプトと臨床応用

「はじめに」人工膝関節置換術 (以下TKA) は最も普及されている整形外科手術手技の一つである. 矢野経済研究所によれば, TKA販売数は2008年度で約63000ユニットと発表されており, この普及には, 人工関節デザインや材質の改良によって飛躍的な進歩を遂げたことが一要因と思われる. 本邦でも日本人膝に合わせるように新しいコンセプトを採用し, 多くの機種が開発され使用されている. 東邦大学医療センター大森病院では2001年12月からナカシマメディカル社製FINE(R) Total Knee System (以下FINE) を臨床使用しているが, 開発までのデザインコンセプトや現在までの臨床...

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Veröffentlicht in:日本関節病学会誌 2010, Vol.29 (4), p.523-531
Hauptverfasser: 宮崎芳安, 勝呂徹, 青木秀之, 齋藤宗樹, 山本慶太郎, 中村卓司
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」人工膝関節置換術 (以下TKA) は最も普及されている整形外科手術手技の一つである. 矢野経済研究所によれば, TKA販売数は2008年度で約63000ユニットと発表されており, この普及には, 人工関節デザインや材質の改良によって飛躍的な進歩を遂げたことが一要因と思われる. 本邦でも日本人膝に合わせるように新しいコンセプトを採用し, 多くの機種が開発され使用されている. 東邦大学医療センター大森病院では2001年12月からナカシマメディカル社製FINE(R) Total Knee System (以下FINE) を臨床使用しているが, 開発までのデザインコンセプトや現在までの臨床成績について報告する. また, コンセプトの検証や今後の課題点について考察したので報告する. 「インプラントの開発とデザインコンセプト」TKAデザインの基本概念は, 大きく分けて後十字靱帯代償型 (以下PS) に代表される機能代償型と後十字靱帯温存型 (以下CR) に代表される形状再建型に分けられていると考えている.
ISSN:1883-2873