人工膝関節再置換術の経験 - 脛骨結節骨切り術の適応と合併症について

「要旨」人工膝関節再置換術(以下Revision TKAと略す)における脛骨結節骨切り術(以下TTOと略す)併用の我々の適応と合併症について検討した. Revision TKA 39膝を対象とし, 24膝にTTO併用を行った. Parapatellar approachに加え前脛骨筋を可及的につけたまま脛骨結節(以下TTと略す)を反転した(Whiteside 1990). 適応は(1)感染TKA後の二期的再置換術例(13膝)(2)術前屈曲角度不良例(7膝)(3)膝蓋骨低位例(4膝)とした. TTO併用で術野の展開は良好だった. 4膝に膝蓋腱が剥離し再建を要した. TTO併用が必要と考えられた例...

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Veröffentlicht in:日本関節病学会誌 2009, Vol.28 (2), p.235-241
Hauptverfasser: 中村光一, 森山一郎, 加藤匡裕, 渡部逸夫, 西脇徹, 菊池謙太郎, 竹内弘毅, 河野友祐, 吉田祐文, 吉田宏樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」人工膝関節再置換術(以下Revision TKAと略す)における脛骨結節骨切り術(以下TTOと略す)併用の我々の適応と合併症について検討した. Revision TKA 39膝を対象とし, 24膝にTTO併用を行った. Parapatellar approachに加え前脛骨筋を可及的につけたまま脛骨結節(以下TTと略す)を反転した(Whiteside 1990). 適応は(1)感染TKA後の二期的再置換術例(13膝)(2)術前屈曲角度不良例(7膝)(3)膝蓋骨低位例(4膝)とした. TTO併用で術野の展開は良好だった. 4膝に膝蓋腱が剥離し再建を要した. TTO併用が必要と考えられた例は28膝72%だった. 骨癒合は21膝83%で得られた. 合併症は3膝にTTの転位, 骨折が生じ, 1膝に再固定を行った. 再固定を行わなかった2膝ではTT部が転位したが, 臨床的に問題となるextension lagは生じなかった. オーギュメントタイプの人工関節にTTOを併用するとTTの骨母床がなくなることがある. 骨母床のないTTは転位や骨折が生じやすい. WhitesideのTTOでは臨床的に問題となるextension lagは生じなかった.
ISSN:1883-2873