リウマチ性脊椎炎手術後のPCA (patient-controlled analgesia) による疼痛管理の有効性 - 関節リウマチ患者の疼痛閾値に関する考察を含めて

「はじめに」従来外科医は術後の疼痛に対して「切ったら痛いのはあたりまえ」とあまり強い関心を示してこなかった. しかし近年, 術後疼痛は術後合併症の発生に影響を及ぼすことが知られるようになり, 良好な疼痛管理により呼吸, 循環, 代謝の合併症を減少させることが分かってきた. また, 医療をとりまく環境は急激に変化しており, 術後において患者満足度が重要な意義を持つようになってきた. 術後疼痛管理を適切に行うことは手術の患者満足度を高めることにもつながっている. 我々は脊椎手術の術後疼痛管理に当院麻酔科の協力を得て静注PCA (patient-controlled analgesia, 自己調節鎮...

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Veröffentlicht in:日本関節病学会誌 2008, Vol.27 (4), p.489-497
Hauptverfasser: 猿橋康雄, 高橋忍, 磯矢英士, 西洋一郎, 山岡弘明, 森幹士, 川崎拓, 松末吉隆, 北川裕利
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」従来外科医は術後の疼痛に対して「切ったら痛いのはあたりまえ」とあまり強い関心を示してこなかった. しかし近年, 術後疼痛は術後合併症の発生に影響を及ぼすことが知られるようになり, 良好な疼痛管理により呼吸, 循環, 代謝の合併症を減少させることが分かってきた. また, 医療をとりまく環境は急激に変化しており, 術後において患者満足度が重要な意義を持つようになってきた. 術後疼痛管理を適切に行うことは手術の患者満足度を高めることにもつながっている. 我々は脊椎手術の術後疼痛管理に当院麻酔科の協力を得て静注PCA (patient-controlled analgesia, 自己調節鎮痛) を用いている. 今回は, 関節リウマチ (以下RA) 患者の脊椎手術後の静注PCAについて検討した. 今までに, 渉猟しえた範囲ではRA患者に対する術後PCAの報告は無く, このシステムがRA患者にも有効かつ安全に使用できるかどうかを検討することは重要であると考える.
ISSN:1883-2873