分娩後出血を契機に診断された後天性血友病Aの1例
「後天性血友病Aとは」後天性血友病Aは, 血液凝固因子第VIII因子に対する自己抗体により, 後天的に凝固因子活性が低下する疾患である. 後天性インヒビターとも呼ばれ, これまで出血症状を呈したことがない人に突然発症する重篤な出血性疾患である. 後天性血友病の発症率は100万~400万人に1人, 最近のイギリスの報告では100万人に1.48人とされており, 少なくとも年間100人程度は発症していることになる. 性差はみられない. 発症年齢は20~30歳と60~70歳にピークがあり, 若年者のピークは女性の妊娠, 分娩を契機に発症がみられることがあるためである. 重篤な出血症状を呈することが多く...
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Veröffentlicht in: | 順天堂醫事雑誌 2013, Vol.59(6), pp.518-519 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「後天性血友病Aとは」後天性血友病Aは, 血液凝固因子第VIII因子に対する自己抗体により, 後天的に凝固因子活性が低下する疾患である. 後天性インヒビターとも呼ばれ, これまで出血症状を呈したことがない人に突然発症する重篤な出血性疾患である. 後天性血友病の発症率は100万~400万人に1人, 最近のイギリスの報告では100万人に1.48人とされており, 少なくとも年間100人程度は発症していることになる. 性差はみられない. 発症年齢は20~30歳と60~70歳にピークがあり, 若年者のピークは女性の妊娠, 分娩を契機に発症がみられることがあるためである. 重篤な出血症状を呈することが多く, 早期の診断, 治療につなげるために海外での診療ガイドラインがいくつか示されている. 血液内科だけでなく, 小児科, 産婦人科, 外科, 整形外科, 皮膚科など他科の医師でも遭遇する可能性があり, 本邦でも2011年に診療ガイドラインがまとめられた. |
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ISSN: | 2187-9737 2188-2126 |
DOI: | 10.14789/jmj.59.518 |