急性期の治療で予後が変わる膠原病

一般的に, 膠原病を有する患者さんを救急外来で診る機会は多くはないと思いますが, もし診なければならないときに, 対応を間違うと予後が大きく違ってくることを, 2つの症例で提示したいと思います. 「症例提示1」患者さんは43歳の女性で, 2週間前に手指関節背側や肘部に生じた暗赤色の皮疹について当院皮膚科外来を受診しています. 鑑別において膠原病も考慮し, 一般的な採血検査に加え抗核抗体や自己抗体, 補体などの検査も行いましたが, いずれも特異的な異常を認めず, 胸部レントゲン上も異常所見はありませんでした. 膠原病内科への診察依頼でも, 膠原病を疑うものの, 特異的な所見が認められないため,...

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Veröffentlicht in:順天堂醫事雑誌 2013/08/31, Vol.59(4), pp.363-365
1. Verfasser: 池田, 圭吾
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:一般的に, 膠原病を有する患者さんを救急外来で診る機会は多くはないと思いますが, もし診なければならないときに, 対応を間違うと予後が大きく違ってくることを, 2つの症例で提示したいと思います. 「症例提示1」患者さんは43歳の女性で, 2週間前に手指関節背側や肘部に生じた暗赤色の皮疹について当院皮膚科外来を受診しています. 鑑別において膠原病も考慮し, 一般的な採血検査に加え抗核抗体や自己抗体, 補体などの検査も行いましたが, いずれも特異的な異常を認めず, 胸部レントゲン上も異常所見はありませんでした. 膠原病内科への診察依頼でも, 膠原病を疑うものの, 特異的な所見が認められないため, 経過観察ということになっていました. その後口内炎や関節痛などを自覚するものの, 自制内のため病院を受診することもなく経過していました.
ISSN:2187-9737
2188-2126
DOI:10.14789/jmj.59.363