乳腺超音波検査とマンモグラフィーの有用性の特徴 - 症例報告

「抄録」 2017年1月より, 診療放射線技師及び臨床検査技師によるスクリーニングの乳腺超音波検査(以下US)を開始し, 2年間のUSの経験に基づき, USとマンモグラフィー(以下MMG)の描出能とを比較検討した. USは小さな腫瘍性病変について優位性が確認できた. また, 高濃度乳腺のため乳腺とX線吸収値差が生じずMMGでは描出できない病変も検出可能であった. 一方, MMGは微細石灰化を形成する病変に対する優位性が確認できた. USにおいて, 微細石灰化のみを呈する病変は, 背景乳腺の呈する高エコーに埋没し, 認識困難であった. USとMMGは, ともに乳腺疾患診断の第一段階の検査として位...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:名古屋市立病院紀要 2018-09, Vol.41, p.55-58
Hauptverfasser: 山口雅美, 近藤さゆり, 岡美希, 成瀬徳好, 荒井美幸, 木俣礼乃, 岡田徳寿, 人見栄一, 原眞咲, 白木法雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「抄録」 2017年1月より, 診療放射線技師及び臨床検査技師によるスクリーニングの乳腺超音波検査(以下US)を開始し, 2年間のUSの経験に基づき, USとマンモグラフィー(以下MMG)の描出能とを比較検討した. USは小さな腫瘍性病変について優位性が確認できた. また, 高濃度乳腺のため乳腺とX線吸収値差が生じずMMGでは描出できない病変も検出可能であった. 一方, MMGは微細石灰化を形成する病変に対する優位性が確認できた. USにおいて, 微細石灰化のみを呈する病変は, 背景乳腺の呈する高エコーに埋没し, 認識困難であった. USとMMGは, ともに乳腺疾患診断の第一段階の検査として位置づけられている. 今回の検討により, 両者の有用性の相違について確認できた.
ISSN:0911-9809