サイトカインプロファイルが鑑別診断に有用であった川崎病の13歳男児例
「抄録」 症例は13歳男児, 主訴は2日目の発熱・頭痛で, 入院時に項部硬直を認めたが髄液所見は異常を認めなかった. 入院後川崎病主要症状が出現し, 川崎病の診断で免疫グロブリン療法(IVIG)2回, インフリキシマブ(INF)の投与を行ったが症状が残存した. 関節痛や羞明・眼痛などの非典型的な症状も認めたため, 全身型若年性特発性関節炎(sJIA)との鑑別目的に血清サイトカインプロファイル検査を行った. その結果sJIAは否定的であったため川崎病の治療を継続した. その後四肢末端の膜様落屑が出現し, 冠動脈変化を認め, 川崎病に矛盾しない経過であった. 学童期発症の川崎病では非典型的な症状が...
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Veröffentlicht in: | 名古屋市立病院紀要 2018-09, Vol.41, p.51-54 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「抄録」 症例は13歳男児, 主訴は2日目の発熱・頭痛で, 入院時に項部硬直を認めたが髄液所見は異常を認めなかった. 入院後川崎病主要症状が出現し, 川崎病の診断で免疫グロブリン療法(IVIG)2回, インフリキシマブ(INF)の投与を行ったが症状が残存した. 関節痛や羞明・眼痛などの非典型的な症状も認めたため, 全身型若年性特発性関節炎(sJIA)との鑑別目的に血清サイトカインプロファイル検査を行った. その結果sJIAは否定的であったため川崎病の治療を継続した. その後四肢末端の膜様落屑が出現し, 冠動脈変化を認め, 川崎病に矛盾しない経過であった. 学童期発症の川崎病では非典型的な症状が多く, 診断に苦慮することが多い. 川崎病とsJIAの鑑別が困難な症例において, 血清サイトカインプロファイルが有用であると考えられた. |
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ISSN: | 0911-9809 |