医療現場に勤務する看護師を対象としたボディメカニクス学習教材の活用と評価
「背景」看護師の職業性腰痛は深刻であり, 効率よく腰部負担の少ない動作を行うためにボディメカニクスを適切に活用することが求められる. しかし, ボディメカニクスの知識や技術, 認識不足のために, 多くの看護師が日常業務の中で前傾姿勢など腰部負担のかかる動作を行っているのが現状である. 「目的」本研究では, 医療現場に勤務する看護師を対象として, ボディメカニクス活用への意識向上および看護動作時の姿勢改善を目ざして開発したボディメカニクス学習教材の活用と評価を行うことを目的とした. 「方法」1.本学習教材の概要 : 腰部に負担がかかる危険な前傾姿勢角度をリアルタイムまたは再生時に表示する. なお...
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Veröffentlicht in: | 人間看護学研究 2011-03 (9), p.1-10 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「背景」看護師の職業性腰痛は深刻であり, 効率よく腰部負担の少ない動作を行うためにボディメカニクスを適切に活用することが求められる. しかし, ボディメカニクスの知識や技術, 認識不足のために, 多くの看護師が日常業務の中で前傾姿勢など腰部負担のかかる動作を行っているのが現状である. 「目的」本研究では, 医療現場に勤務する看護師を対象として, ボディメカニクス活用への意識向上および看護動作時の姿勢改善を目ざして開発したボディメカニクス学習教材の活用と評価を行うことを目的とした. 「方法」1.本学習教材の概要 : 腰部に負担がかかる危険な前傾姿勢角度をリアルタイムまたは再生時に表示する. なお, 腰部にかかる関節モーメントの算出などから前傾姿勢における危険角度40°と定めた. 2.方法 : 2009年8月, 研究の趣旨に賛同が得られた32名の看護師を対象とした. 評価方法は, 対象者に本学習教材の姿勢計測センサを装着した後, 日常的に医療現場で実施しているベッドメーキング動作を以下の設定1~3の順に実施し, 前傾姿勢角度データの比較を行った. 設定1 : 普段通りの動作, 設定2 : 適切なベッド高 (身長比45%) での動作, 設定3 : 本学習教材を活用して客観的評価した後の動作とする. 分析は, SPSS16.0 for Windowsを用いてWilcoxonの符号付き順位検定を行い, 本学習教材活用の有効性を角度変化から検証した. また, 本学習教材活用前後に意識調査を実施した. 内容は, ボディメカニクスおよび本学習教材活用における意識とした (5件法) . 「結果」設定1では, 前傾姿勢角度の平均は55.6±14.7°と最も高く, 腰部負担のかかる危険角度域となっていた. 設定2では43.2±11.5°であり, 普段の動作より有意に減少が認あられたものの腰部に負担がかかる危険域の角度であった. 設定3では, 前傾姿勢角度は有意に改善され28.0±11.3°であった. また, 本学習教材活用によって「ボディメカニクスを今後活用していきたい」という看護師が4.5±0.7点から4.8±0.4点に有意に増加した (p |
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ISSN: | 1349-2721 |