LANを活用した教材提示による学習支援

「I. 緒言」 我々は, 学生の看護技術を「創造」する力を育てるために, ビデオカメラを用いた演習を試みてきた. その結果, 学生の演習に対する興味を高めたり, 援助を創造する力を育成するなどの効果が得られていたことを報告した. しかし, 演習という限られた時間内に看護技術の根拠を理解し, 対象者の安全・安楽を考慮したレベルにまで到達することは難しいため, 学生個々の自己練習が不可欠である. そこで, 演習時の講義内容の理解を促し, さらに効果的な自己練習を支援するために, 演習室内でLANを活用して教材提示を行なうことを試みたところ, 学習支援方法としての有効性と今後の学習支援策についての示唆を得た. LANの活用は, 学生にとっては, 教材を必要な時に, 必要な部分だけ, 何度でも見ることができる利点があり, 教員には, CD-ROMなどの媒体やコピーが必要なく, 更新が容易であるなどの利点があると考えた.