がん研究における公開データセットの活用 ~腫瘍免疫のPan-Cancer Analysis
「抄録」現在, がんに関してさまざまなゲノムワイドな解析を行ったデータセットが公開されている. 最近我々は, 公開データセットだけを用いて免疫チェックポイント阻害剤(ICI)の感受性を予測するプログラムを作成した. まずThe Cancer Genome Atlasのpan-cancer固形がんの全エクソンシークエンシングデータを解析し, それらの腫瘍がmutational signatureによって8種類のgenomic subtypeに分類できることを見出した. うち5種類は腫瘍免疫活性が高く, それらをimmuno-responsive genomic subtype(irGS)と名付け...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 近畿大学医学雑誌 2023-06, Vol.48 (1/2), p.9-22 |
---|---|
Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「抄録」現在, がんに関してさまざまなゲノムワイドな解析を行ったデータセットが公開されている. 最近我々は, 公開データセットだけを用いて免疫チェックポイント阻害剤(ICI)の感受性を予測するプログラムを作成した. まずThe Cancer Genome Atlasのpan-cancer固形がんの全エクソンシークエンシングデータを解析し, それらの腫瘍がmutational signatureによって8種類のgenomic subtypeに分類できることを見出した. うち5種類は腫瘍免疫活性が高く, それらをimmuno-responsive genomic subtype(irGS)と名付けた. そして腫瘍の全エクソンシークエンシングデータから, 腫瘍がirGSか否かを判定するGS-PRACTICEを開発し, ICIを投与した腫瘍にあてはめて検証したところ, ICIの効果を予測できることがわかった. このように, 公開データセットはがん研究において非常に役立ち, その活用が推奨される. |
---|---|
ISSN: | 0385-8367 |