遺伝性腫瘍と遺伝カウンセリング

「抄録」近年のがんゲノム医療の進展によって, 網羅的に遺伝子検査を行う頻度, 回数が飛躍的に増えてきた. その結果として遺伝性腫瘍の患者を一般の外来診療で診察する機会が増えてきている. 腫瘍患者総数から見ると, 決して多いとは言えないまでも遺伝性腫瘍はハイリスクの臓器に対するリスク低減手術やサーベイランス, 家族への対応など, その診断と治療には特別の配慮が求められる. これら遺伝性腫瘍の中でも比較的頻度の高い疾患として, 遺伝性乳がん卵巣がん症候群 (HBOC) やリンチ症候群などが知られており, 本項では, これらの疾患を中心に, その特徴について概説したい. がんゲノム医療, コンパニオ...

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Veröffentlicht in:近畿大学医学雑誌 2019-12, Vol.44 (3/4), p.113-119
Hauptverfasser: 西郷和真, 荒木もも子, 加藤芙実乃, 板垣あい, 池川敦子, 木戸滋子, 坂井和子, 西尾和人, 巽純子, 田村和朗
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「抄録」近年のがんゲノム医療の進展によって, 網羅的に遺伝子検査を行う頻度, 回数が飛躍的に増えてきた. その結果として遺伝性腫瘍の患者を一般の外来診療で診察する機会が増えてきている. 腫瘍患者総数から見ると, 決して多いとは言えないまでも遺伝性腫瘍はハイリスクの臓器に対するリスク低減手術やサーベイランス, 家族への対応など, その診断と治療には特別の配慮が求められる. これら遺伝性腫瘍の中でも比較的頻度の高い疾患として, 遺伝性乳がん卵巣がん症候群 (HBOC) やリンチ症候群などが知られており, 本項では, これらの疾患を中心に, その特徴について概説したい. がんゲノム医療, コンパニオン診断を行う医療者には, 必要な知識として整理し, 今後, これらの遺伝性腫瘍における診療では留意していただきたい.
ISSN:0385-8367