口腔粘膜の前癌病変について病理組織および臨床統計的検討
「緒言」近年, わが国においては著しい高齢化とともにがん患者の増加現象が起きている. 口腔粘膜癌も増加しているがんのひとつであり, それに伴い口腔粘膜の前癌病変も増加している. 前癌病変の鑑別診断は困難であるものの, 的確な治療の遂行には正確な診断が必須である. 口腔内での異形成 (Dysplasia) は子宮頸癌や食道癌とは異なり, dysplasia-carcinoma sequence理論で説明しきれない. そこで口腔内では上皮内腫瘍を疑うが反応性異型病変との鑑別が困難な病変として口腔上皮性異形成という用語が導入された. 臨床的に白板症とされる病態に対し, 病理組織的に口腔上皮性異形成...
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Veröffentlicht in: | 近畿大学医学雑誌 2014-06, Vol.39 (1/2), p.93-96 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」近年, わが国においては著しい高齢化とともにがん患者の増加現象が起きている. 口腔粘膜癌も増加しているがんのひとつであり, それに伴い口腔粘膜の前癌病変も増加している. 前癌病変の鑑別診断は困難であるものの, 的確な治療の遂行には正確な診断が必須である. 口腔内での異形成 (Dysplasia) は子宮頸癌や食道癌とは異なり, dysplasia-carcinoma sequence理論で説明しきれない. そこで口腔内では上皮内腫瘍を疑うが反応性異型病変との鑑別が困難な病変として口腔上皮性異形成という用語が導入された. 臨床的に白板症とされる病態に対し, 病理組織的に口腔上皮性異形成 (Oral Epithelial Dysplasia:OED) と口腔上皮内腫瘍 (Oral Intraepithelial Neoplasia:OIN) に分類され, 異形成 (Dysplasia) か, 腫瘍 (Neoplasia) かとの区分が明確になされるようになった. |
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ISSN: | 0385-8367 |