クリティカルケア領域において代理意思決定を行う家族の体験と家族支援の相互関連モデル―メタスタディ法を用いて
目的:クリティカルケア領域での質的研究論文から,代理意思決定を行う家族体験と看護支援の,相互関連をモデル化してとらえる.方法:選定した家族体験の6論文と家族支援の6文献を一次資料とし,メタスタディ法で相互関連のモデル図を作成する.結果:クリティカルケア領域の家族体験は5カテゴリ,家族支援は6カテゴリが抽出された.「相互関連モデル」からは,家族は【最悪を予感し怖さを感じつつも一縷の望みをかける】中で,【本人の生きる意味と意思を忖度し,決断の是非を問い続ける】をしながら代理意思決定をする.看護師は【家族の思いや考えを引き出し,感情のやり取りができる会話を重ねる】をし,【決断の揺らぎを受け止め,患者...
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Veröffentlicht in: | 家族看護学研究 2023/03/31, Vol.28(2), pp.87-100 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:クリティカルケア領域での質的研究論文から,代理意思決定を行う家族体験と看護支援の,相互関連をモデル化してとらえる.方法:選定した家族体験の6論文と家族支援の6文献を一次資料とし,メタスタディ法で相互関連のモデル図を作成する.結果:クリティカルケア領域の家族体験は5カテゴリ,家族支援は6カテゴリが抽出された.「相互関連モデル」からは,家族は【最悪を予感し怖さを感じつつも一縷の望みをかける】中で,【本人の生きる意味と意思を忖度し,決断の是非を問い続ける】をしながら代理意思決定をする.看護師は【家族の思いや考えを引き出し,感情のやり取りができる会話を重ねる】をし,【決断の揺らぎを受け止め,患者と家族が思い出,空間,時間,ケアを共有できるようにする】をつつ,【家族の力量をアセスメントし,背景や今後の人生を考えて家族が意見をまとめられるように調整する】を行っていた.考察:「相互関連モデル」に表れたのは,倫理的側面をもつ【本人の生きる意味と意思を忖度】という①家族の問い続ける連続性の姿勢であり,看護師の【家族の思いや考えを引き出し,感情のやり取り】の,②会話を重ねるという相互作用,【家族の背景や今後の人生を考えて調整する】の③家族間で意見をまとめられるように相互作用を生み出す,であった.総じてクリティカルケア領域の家族看護は,円環的相互作用での動きを伴った家族支援が重要であることが明らかとなった. |
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ISSN: | 1341-8351 2758-8424 |
DOI: | 10.60320/jarfn.28.2_87 |