新型コロナウイルス感染症の拡大状況における家族ケアの必要性と困難 - 家族支援専門看護師への調査から
「I. 調査の背景と目的」 2020年1月から5月にかけて新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19)は世界的な大流行を生じさせた. 本邦では内閣府より同年4月7日, 7つの都道府県に対して緊急事態宣言を発令し, 4月16日~5月31日には全都道府県が対象となった(内閣府, 2020). 国は感染経路の特定できない患者の増加や医療体制のひっ迫により, 国民の健康に甚大な影響があると予測し, 基本方針として「密閉」「密集」「密接」の3つの「密」を避けることを提言した(厚生労働省, 2020). 国民は, 不要不急の外出を避ける自粛生活を余儀なくされ, 人との接触を避けることで感染を予防する意...
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Veröffentlicht in: | 家族看護学研究 2021-03, Vol.26 (2), p.230-235 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 調査の背景と目的」 2020年1月から5月にかけて新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19)は世界的な大流行を生じさせた. 本邦では内閣府より同年4月7日, 7つの都道府県に対して緊急事態宣言を発令し, 4月16日~5月31日には全都道府県が対象となった(内閣府, 2020). 国は感染経路の特定できない患者の増加や医療体制のひっ迫により, 国民の健康に甚大な影響があると予測し, 基本方針として「密閉」「密集」「密接」の3つの「密」を避けることを提言した(厚生労働省, 2020). 国民は, 不要不急の外出を避ける自粛生活を余儀なくされ, 人との接触を避けることで感染を予防する意識を獲得していったと考える. しかし国民や医療職の多くは感染予防, 患者対応に集中しがちで, 大切な家族がCOVID-19に罹患したことにより残された家族への影響について十分な議論にまで至らなかったともいえる. そのため本委員会ではCOVID-19による家族研究の文献調査を実施した. |
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ISSN: | 1341-8351 |