ケアラーの支援と家族

「I. 家族とケアラーの概念比較」ケアラーとその支援の必要性について, 学会での講演では触れられなかった点を含めて問題提起を試みる. なお, 質的研究法によりケアラー体験を再構成し理論モデル化した部分は木下 (2015, 第1章) を参照していただきたい. ケアラー (carer) とは文字通りケア (care) をする人 (-er) のことである. 一般的には「介護者」となるが, 「養育者」の場合もあるし「介護・養育者」とみる方が適切な場合もある. 身近な他者の日常生活, 日々を生きるという営みを支え, また他者によって支えられることは人間が社会を形成する根幹であり, その意味でケアラーは常...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:家族看護学研究 2016-03, Vol.21 (2), p.191-194
1. Verfasser: 木下康仁
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 家族とケアラーの概念比較」ケアラーとその支援の必要性について, 学会での講演では触れられなかった点を含めて問題提起を試みる. なお, 質的研究法によりケアラー体験を再構成し理論モデル化した部分は木下 (2015, 第1章) を参照していただきたい. ケアラー (carer) とは文字通りケア (care) をする人 (-er) のことである. 一般的には「介護者」となるが, 「養育者」の場合もあるし「介護・養育者」とみる方が適切な場合もある. 身近な他者の日常生活, 日々を生きるという営みを支え, また他者によって支えられることは人間が社会を形成する根幹であり, その意味でケアラーは常に存在している. しかし, 自然であり当然視されるがゆえに現状の問題点がみえにくくなっているのではないだろうか. ケアラーという新しい言葉を導入することで, 閉そく化する現状に展望が開けるのではないかと考えている.
ISSN:1341-8351