看護職者による患者家族のレジリエンスを引き出す支援とその支援に影響する要因

「要旨」本研究の目的は, 看護職者による患者家族のレジリエンスを引き出す支援, およびその影響する背景要因を明らかにすることである. 全国の300床以上の病院から無作為に抽出した50病院の看護部に研究協力依頼を行い, 承諾の得られた13病院の経験年数3年目以上の看護職者715名を対象者に調査を実施した. 無記名の自記式調査票を対象者自身による郵送法で回収した. 回答は341名から得られ, 303名を分析対象とした. 患者家族のレジリエンス支援項目について因子分析を行った結果, 3因子が抽出され『患者家族 I am』, 『患者家族 I can』, 『患者家族 I have』と命名した. さらに折...

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Veröffentlicht in:家族看護学研究 2010-12, Vol.16 (2), p.46-55
Hauptverfasser: 新田紀枝, 河上智香, 高城智圭, 高城美圭, 北尾美香, 常松惠子, 上田惠子, 石井京子, 藤原千惠子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」本研究の目的は, 看護職者による患者家族のレジリエンスを引き出す支援, およびその影響する背景要因を明らかにすることである. 全国の300床以上の病院から無作為に抽出した50病院の看護部に研究協力依頼を行い, 承諾の得られた13病院の経験年数3年目以上の看護職者715名を対象者に調査を実施した. 無記名の自記式調査票を対象者自身による郵送法で回収した. 回答は341名から得られ, 303名を分析対象とした. 患者家族のレジリエンス支援項目について因子分析を行った結果, 3因子が抽出され『患者家族 I am』, 『患者家族 I can』, 『患者家族 I have』と命名した. さらに折半法およびCronbachのα係数による信頼性, および内容的妥当性の検討を行い, 尺度として使用できることが確認された. 重回帰分析の結果, 患者家族のレジリエンス支援に影響があった要因は, 主に看護職者による患者のレジリエンス支援の実施であった. 個人の要因の影響については, 『患者家族 I am』が『看護経験年数』と, 『患者 I have』が『祖父母の介護経験』から弱い影響を受けていた.
ISSN:1341-8351