グリーンピースが嫌いな大学生におけるメタファー生成が脱フュージョンに及ぼす効果

「要約」本研究の目的は, グリーンピースが嫌いな大学生において, 類似度の低い2つの概念を組み合わせるメタファー生成が, 脱フュージョンとしての機能を果たすか検討することであった. 実験群では, グリーンピースの性質を, 他の物で言い換えることでメタファーを生成させた. 統制群では, グリーンピースの性質をできる限り多く記述させた. メタファー生成の効果測定に用いた指標は, 介入によるグリーンピースの好み評定およびその確信度の変化・グリーンピースの摂食量の群間差・グリーンピースとそれを喩える語の非類似度と脱フュージョン機能の相関であった. 本研究の結果, メタファーの生成による脱フュージョンの...

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Veröffentlicht in:心理臨床科学 2020-12, Vol.10 (1), p.15-25
Hauptverfasser: 牧野未菜, 武藤崇
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要約」本研究の目的は, グリーンピースが嫌いな大学生において, 類似度の低い2つの概念を組み合わせるメタファー生成が, 脱フュージョンとしての機能を果たすか検討することであった. 実験群では, グリーンピースの性質を, 他の物で言い換えることでメタファーを生成させた. 統制群では, グリーンピースの性質をできる限り多く記述させた. メタファー生成の効果測定に用いた指標は, 介入によるグリーンピースの好み評定およびその確信度の変化・グリーンピースの摂食量の群間差・グリーンピースとそれを喩える語の非類似度と脱フュージョン機能の相関であった. 本研究の結果, メタファーの生成による脱フュージョンの効果はみられなかった. 本研究の限界点として, 対象者のグリーンピースの好みに対する床効果が考えられる. そのため今後の研究では, 対象者の選出に留意した研究を実施する必要がある.
ISSN:2186-4934